PMO入門編:導入の第一歩(初級編)
- 石山 竜也
- 2 日前
- 読了時間: 6分
皆様、はじめまして。SBC株式会社代表取締役の石山です。
本日は、PMO入門編として「導入の第一歩(初級編)」をテーマにお話しします。
🔍「PMOって何から始めればいいの?」という方へ。
5分動画でわかりやすく解説しています。まずはこちらをご覧ください。
これからご紹介する内容は、大きく3つのフェーズに分かれています。
導入フェーズ:なぜ失敗するのか
実践フェーズ:PMOとは?
メリットフェーズ:なぜ導入するのか
この流れを通じて、PMOの全体像をシンプルに理解できるようになります。
それでは、最初のフェーズ「導入フェーズ:なぜ失敗するのか」から始めていきましょう。
①導入フェーズ:なぜ失敗するのか
1-1.プロジェクトはなぜ失敗するのか
まず最初に考えるべきは「なぜプロジェクトは失敗してしまうのか」という点です。
原因を知ることが改善の第一歩になります。
ここで大切なのは、PMOは「現場を支える仕組み係」であるということ。
そして、小さな一歩がやがて大きな成果につながるという点です。
1-2.プロジェクトが炎上する3つの理由
多くのプロジェクトが炎上する理由は、大きく3つに整理できます。
予定と実績がバラバラになる
全員の状況が見えない
問題が起きてから慌てて対応する
1-3.予定と実績が一致しない理由
予定は作っただけで現場で使われていない。
進捗を確認する仕組みがない。
その結果、気づいたときにはすでに遅れている。
これは典型的な「計画倒れ」のパターンです。
1-4.全員の状況が見えない理由
誰が何をしているのか分からない。
情報が人の頭や個人のメモに閉じてしまっている。
そのため、問題が大きくなってから初めて気づく。
1-5.問題が起きてから慌てる理由
「テストは最後でいい」という思い込み。
「管理はリーダーだけの仕事」という誤解。
結果として、トラブルが発生してから後追いで対応することになります。
1-6.PMO導入前の現場(Before)
計画はあるものの実行はバラバラ。
情報は人に依存して属人化し、問題は大きくなってから発覚する。
これが典型的な「炎上前夜」の姿です。
②実践フェーズ:PMOとは?
2-1.PMOとは何か
PMOとは、監視役ではなく「仕組みを整える係」です。
現場を支え、チームが成果を出しやすくなるように環境を整える。
つまり、プロジェクトを円滑に進めるための土台をつくる存在です。
2-2.料理で例えると
PMは料理を作るシェフ。
一方でPMOは、レシピや段取りを整える人。
段取りがあるからこそ、料理はスムーズに進みます。
プロジェクトも同じで、段取りを整える役割がPMOなのです。
2-3.進み具合を見える化
PMOの役割のひとつは「進み具合を見える化」すること。
誰でも状況が分かるようにし、遅れにすぐ気づけるようにする。
その結果、チーム全体が安心して進められるようになります。
2-4.困りごとを共有する
困りごとを共有する仕組みをつくることで、属人化を防ぎます。
問題を隠さず出し合える環境を整えるのもPMOの大切な役割です。
2-5.リスクを先回りで察知する
リスクを先回りで察知し、問題が大きくなる前に手を打つ。
まさに「転ばぬ先の杖」として、プロジェクトを守る存在になります。
2-6.PMO導入後の現場(After)
進み具合が見えるようになり、情報が揃ってチーム全員で共有できる。
リスクを先回りして対応できる。
Beforeと比べて、安心して成果を出せる現場に変わっていきます。
③メリットフェーズ:なぜ導入するのか
3-1.メリット①:全員の状況がすぐに分かる
誰がどこまで進んでいるのか、どこで止まっているのかが一目で分かる。
問題が大きくなる前に止められる。
チームが同じ方向を向いて進める安心感につながります。
3-2.メリット②:無駄な残業や手戻りが減る
進捗や課題が早めに見えるので、後戻りが少なくなる。
品質が安定し、顧客や上司からの信頼も高まります。
3-3.メリット③:チームの雰囲気が良くなる
困りごとを共有できる環境があると、メンバーは安心して働ける。
成果が数字として見えることで達成感が高まり、次の挑戦へのモチベーションにつながります。
④PMO導入の進め方
4-1.進め方①:小さく始める
いきなり全部をやる必要はありません。
まずは1つの仕組みから始めること。
例えば、進捗を共有するシンプルな表を作るだけでも効果があります。
4-2.進め方②:見える化から始める
高価なツールは不要。
Excelやホワイトボードでも十分です。
「全員が同じ情報を見られる」ことがスタートラインです。
4-3.進め方③:困りごとを共有する
週1回の短いミーティングで「今困っていること」を出し合うだけでも効果的。
問題を隠さず出せる環境があれば、チームで解決策を考えられます。
⑤PMO導入時の注意点
5-1.注意点①:完璧を目指さない
いきなり完璧を目指さず、管理ではなく“支える姿勢”を大事にする。
数字や事実で成果を示すことで現場に受け入れられやすくなります。
5-2.注意点②:過剰なルールを作らない
現場に合った方法を選び、続けられる仕組みにすることが大切です。
ルールが多すぎると、かえって現場の負担になります。
5-3.数字で見る成果
PMOを導入した現場では、納期遵守率が95%に向上。
不具合は40%減少。
リスクは100%可視化されるようになりました。
数字で示すことで、PMOの効果が一目で伝わります。
5-4.理想の姿
最終的に目指すのは「理想の現場」です。
進捗・課題・リスクが見える「混乱しない現場」
属人化せず、誰でも状況を把握でき「“安心できる現場」
納期を守り、信頼を高める「成果が出る現場」
これがPMOが描くビジョンです。
⑥まとめとメッセージ
最後にお伝えしたいのは、PMOは「監視役」ではないということです。
現場を支える“仕組み係”として、小さな一歩から始めることができます。
その一歩が、やがて大きな成果につながります。
ぜひ、皆さんの現場でも 「最初の一歩」を踏み出してみてください。
その小さな改善が、チームを変え、組織を変え、最終的には大きな成果へと結びついていきます。
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