再生請負人が見た ベンダーコントロール失敗で炎上する理由
- 1 分前
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はじめに
「大規模案件なのでベンダー数が多いのは仕方ありません。」
私はこれまで数多くの炎上案件や再建案件に携わってきました。
自動車業界。電力業界。インフラ更改案件。クラウド移行案件。システム移行案件。
そこで共通して見えてきたことがあります。
それは、「ベンダーが増えるほど炎上しやすくなる」という事実です。
ただし誤解しないでください。
ベンダー数が多いこと自体が問題なのではありません。
問題なのは、「責任と意思決定が見えなくなること」です。
炎上案件は突然起きない
私はこれまで、本当に突然炎上した案件を見たことがありません。
必ず前兆があります。
例えば、
会議が増える
報告が曖昧になる
課題が放置される
責任者の発言が減る
ベンダー間で押し付け合いが始まる
こうした小さな変化です。
しかし多くの組織は、問題が顕在化するまで気付きません。
ベンダーコントロールが難しくなる
ベンダー数が増えることで、ベンダーコントロールの難易度は急激に上がります。
しかし問題なのは、ベンダー数ではありません。
責任の所在が曖昧になる
意思決定が遅くなる
全体最適が失われる
ことです。
私はこれまで多くの炎上案件を見てきましたが、ベンダーコントロールに失敗した案件には
共通するパターンがあります。
その代表例が、責任の所在が曖昧になり、誰も意思決定できなくなる状態です。
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▶ 再生請負人の流儀#2 炎上案件は突然起きない
ベンダーが増えると何が起きるのか
ベンダーが増えると、一見すると体制は強化されたように見えます。
しかし実際には、次のような状態が発生します。
誰の責任か分からない
品質問題が発生する。すると、
インフラベンダーの問題
アプリベンダーの問題
顧客側課題
外部ベンダー要因
という話になる。
結果として、誰もボールを持たなくなります。
情報伝達が遅くなる
A社 →元請け → 顧客 → 元請け → B社
こうした伝言ゲームになります。
質問一つに数日。回答にさらに数日。気付けば数週間。
これが遅延の始まりです。
全体最適が消える
各ベンダーは自社の担当範囲を守ります。しかし、
プロジェクトは全体で成功しなければ意味がありません。
担当範囲の成功とプロジェクト成功は別物です。
会議を増やしても解決しない
炎上案件でよくあるのが、会議を増やすことです。
進捗会議
課題会議
品質会議
ベンダー会議
緊急会議
たくさん開催されます。
しかし改善しません。なぜでしょうか。
会議は情報共有の場です。意思決定の場ではありません。
決断する人がいなければ、何時間会議をしても状況は変わりません。
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PMOを入れても失敗する理由
PMOを導入したから成功する。そう考える会社もあります。
しかし私は違うと思っています。
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▶ PMOは魔法使いではない
PMOは、
課題を見える化する
リスクを整理する
意思決定を支援する
ことはできます。
しかし、決断するのは組織です。実行するのは現場です。
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インフラ案件で特に起きやすい
特に私が関わってきた
・自動車業界の大規模開発案件
・自動車業界の大規模開発案件
では、ベンダー数が10社を超えるケースも珍しくありません。
プロジェクト規模が大きくなるほど、専門ベンダーや協力会社が増えます。
しかしその結果、
・責任分界点が曖昧になる
・情報伝達が複雑になる
・意思決定が遅くなる
という問題が発生しやすくなります。
近年増えているのが、
Azure移行
AWS移行
クラウドリフト
基盤更改
システム統合
といった案件です。
これらの案件では、
ネットワーク
サーバー
セキュリティ
運用
アプリ
など多くのベンダーが関与します。
そのため、責任分界点が曖昧になると一気に崩れます。
私は今後、このテーマについて詳しく発信していく予定です。
次回予告
再生請負人が見た クラウド移行失敗の前兆
再生請負人が見た 基盤更改失敗の共通点
再生請負人が見た システム移行遅延の真因
再生請負人が見た インフラ更改トラブルの現場
再生請負人が見た 切替直前に崩壊する案件
再生請負人が最初に確認すること
私が現場に入って最初に確認するのは、WBSではありません。課題管理表でもありません。
まず見るのは、誰が決めるのかです。
最終責任者は誰か
スケジュールを決める人は誰か
品質判断をする人は誰か
予算判断をする人は誰か
これが曖昧な案件は高確率で炎上します。
まとめ
ベンダーが増えるほど炎上する。そう言われることがあります。
しかし本当は違います。ベンダーが増えることで、
責任が曖昧になる
情報伝達が遅くなる
全体が見えなくなる
意思決定が止まる
これが炎上の原因です。
再生請負人は問題を見ません。原因を見ます。
炎上案件を止めているのは技術ではありません。
組織です。そして多くの場合、ベンダー数ではなく、
責任と意思決定の曖昧さこそが本当の原因なのです。
もし現在のプロジェクトに不安を感じているのであれば、一度危険度診断をご活用ください。
また、軽度の課題についてはPMO講座もご活用いただけます。
▶ PMO講座
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